
演繹法と帰納法を使い倒す!
更新日:2019年9月29日
皆様は演繹法と帰納法を上手に使えますか!?
今回のテーマは、論理を構築する際によく使う、「演繹法」と「帰納法」の使用時の気をつけておきたいポイントです。
先日投稿した「ビジネスで生きる思考法」でも述べましたが、ビジネスをする上で最も重要なことが、「正しい方法で思考し結論を出すこと」だと思っています。 その”正しい方法”については以前の記事を読んで頂けたらと思います。
今回は、その正しい方法(枠組み思考)における情報から意味を導き出す際に使う手段である「演繹法」と「帰納法」について少し書きたいと思います。
そもそも、皆様は、「演繹法とは?」「帰納法とは?」ということに対して明確に答えられますでしょうか?
正直私はあまり意識せずに使っているので、「演繹法とは云々カンヌン」とは説明できないな、と反省しております。
ですので、この記事は機会にして、私自身の学びとしても役立てようと思います。(そもそもこのブログがその趣旨でした、、、汗)
さて、本題に移りましょう!!

演繹法
演繹法とは、もっともらしい理屈により結論を導き出す推論の方法です。
つまり、「Aである」という最もらしい理屈が成立している場合、「Bである」という結論を出す、ということです。 なんだかもっと分かりにくくなってしまいましたね。。。
数学もこの演繹法がベースの考え方であるらしく、
Aである:1+1=2
であった場合、Aである、は最もらしい理屈が成立しているので、
Bである=1+2=3
ということが導き出せる、ということなのです。
演繹法で有名なものに3段論法があります。
3段論法というのは、前提を2回踏んで、結論を出す方法です。
例えば、、、うーーーん、、、、超有名な例で、、、
Aである:(前提1)人間は死ぬ
Bである:(前提2)ソクラテスは人間だ
Cである:(結論)ソクラテスは死ぬ
というものです。
この場合、Aである(前提1)だけだと、だからCであるとは言えませんよね?
もしかしたら”ソクラテス”という建物かもしれませんし、誰かのぬいぐるみの名前かもしれません。
そのため、Cである、という結論を出すためにはBであるという前提2が必要なのです。
演繹的な思考法で、自身の考えたロジックに無理がないか(きちんと前提1、前提2、結論がつながっているか)どうかをみていきたいですね。
帰納法
帰納法とは実際に起こっている事実の集合から因果関係(結論)を推論する方法です。
ここでも有名な例を出しますが、
事実1:ソクラテスは死んだ
事実2:アリストテレスは死んだ
事実3:織田信長も死んだ
結論:だから人間は死ぬ
ここではソクラテス、アリストテレス、織田信長は全て人間である、という前提がありますが、事実が3つ揃うことで、その共通項が結論になっています。
事実が2つだと少し心許ない感じがします。やはりここでも事実としては3つあると安定感と説得力が出ますね。このことからも主張を支える根拠の数は3つというのがちょうど良さそうです。
それでは、だいたいのそれぞれの手法の概要を理解していただいた上で、ポイントを考えてみましょう。
演繹法と帰納法を使用する際のポイント
演繹法において「隠れた前提はないか?」を意識し、結論を出す。
演繹法の思考では「隠れた前提」があることがよくあります。
隠れた前提とは、例えば、
Aである:私の父はIQが高い Bである(結論):私もIQが高いだろう
という主張があったとします。
「ふむふむ、確かにな!」とか思ってはいけません笑
この主張には「隠れた前提」である「IQは遺伝する」というものが存在しています。
この「IQは遺伝する」というものが真実であれば良いですが、全くの嘘であった場合、この主張は全く通用しません。
このような事象は、自らが主張したいものを主張する時に発生しがちです。
都合の良い「隠れた前提」を作ってしまうのですね。
このようなことを起こさないようにするために、おすすめなのが、
演繹法の有名な例としてあげた3段論法を用いることです。
前提を2つ挟むことで、より説得力のある主張ができるようになります。
帰納法において「当てはまらない例をできるだけ排除した」結論を出す。
帰納法では、自分の結論をより鋭利にしたいと考えてしまうと、当てはまらない例外の多い(ツッコミどころの多い)結論を主張してしまうことがあります。
例えば、
事実1:ソクラテスはハゲている(事実は知りません)
事実2:アリストテレスはハゲている(事実は知りません)
事実3:織田信長はハゲている(事実は知りません)
結論:人間はハゲる
このロジックはどうでしょうか?
確かに、共通項としてはソクラテスもアリストテレスも織田信長も人間ですので、大きな間違いではなさそうです。
が、本当に人間はハゲると言い切って良いでしょうか?
例外はないでしょうか?ありますよね。あると信じています。
はい。
このように、例外が多く存在してしまうような結論は脆弱な主張と言わざる得ません。
この場合、結論として、「人間の男はハゲる」と結論した方がまだマシです。 (もちろんそれでも例外が多く存在してしまうので、この結論はロジカルには成り立たなそうです。)
ロジカルに結論できない場合、根拠を洗い直して、主張を変えることが大切ですね。
この根拠と結論を行ったり来たり(So what? Why?の繰り返し)が重要です。
普段自らが話している結論が、どのようなプロセスを経てそこに至っているのかを考えるようにしてみて「演繹法」「帰納法」に馴染んでいきたいですね。 そして、無理のないロジックを固めて意思決定(結論を出す)をしていきたいですね!!
それではまた!!
株式会社ベットワーク
大川拓洋
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